せせらぎだより四季折々その様相を変化させる北沢川緑道のせせらぎ。ゆったりとした時間が,訪問者を癒してくれます。都会の中のプチなオアシス見つけました。se

四季折々その様相を変化させる北沢川緑道のせせらぎ。ゆったりとした時間が
訪問者を癒してくれます。都会の中のプチなオアシス見つけました。

せせらぎの歴史

せせらぎだより

北沢川緑道せせらぎの生い立ち

 北沢川緑道のせせらぎは、江戸時代に農業用水として、玉川用水から分水された北沢用水が原点だといわれています。
 当時は水車もいくつか設置されていて、子供たちが泳いだり、魚やシジミを採ったりして、今とはかなり違った風情があったそうです。
 また、農業に従事する地域住民にとっては、非常に大切な、水路であったようです。
 昭和になってまもなく護岸工事が行われこの頃から北沢用水の景観に変化が現れました。
 昭和30年頃には桜の苗木が植樹され、用水路もその姿が一変することとなり、呼び名も北沢川と呼ばれるようになりました。
 その後も工事がくりかえされて、昭和47年には暗渠となりました。用途も農業用水から生活用の下水道として利用されることになりました。そして水路は視界から消え、呼び名も北沢川緑道となり、住民のための、憩いの散歩道に変貌しました。
 平成になり、北沢川緑道に人口的に水路を作り、区民の憩いの場として今に至っています。
 せせらぎに流れている水は、新宿区落合の下水処理場より、再処理された水を引き、流していています.

(三士会,斉田孝さんの「北沢川今昔」を参考)

  • 平成5年世田谷百景に指定。
  • 平成9年せせらぎ公園開園。
  • 平成10年手作りふるさと賞を受賞。
  • 平成14年世田谷風景資産に指定。

緑道を愛した文人たち

著名な文人たちがここ北沢川緑道の近辺に住居を構え文筆活動をしておりました。そして多くのすぐれた作品を発表してきました。
斎藤茂吉(歌人)、荻原朔太郎(詩人)、荻原葉子(小説家)、中村汀女(随筆家)、三好達冶(詩人・評論家)、田中英光(小説家)、石川淳(小説家・評論家)、坂口安吾(小説家・評論家)、横光利一(小説家)、加藤楸邨(俳人)、森茉莉(小説家・随筆家)、宇野千代(小説家)、田村泰次郎(小説家)、斎田小夜子(歌人)など。
       (「北沢川文学の小路」物語”北沢川文化遺産保存の会編より)
この文人達が北沢川緑道せせらぎの前身の玉川用水路で水車を背景に泳いだり、魚を捕ったり、また、散歩していただろうと想像するとますます、ここのせせらぎがいとおしく、大切なものに思えてきます。